昨日、金沢大学の学生の就労支援やハラスメントの相談をされている方と話す機会を得ました。
その方が曰く、「大学生でキャリア教育をするのはもう遅すぎるのよ!もっと小中学校からしないと・・・」
と熱く語ぅていました。
現在、金沢大学へ進学したはいいものの、「何をしていいかわからない」「いざ就職といってもどこで何をしたいのかわからない」という若者が多いとのこと。
昔、〝モラトリアム症候群〟という言葉がはやりました。とりあえず、大学へ進学する。次、どこへ就職すればいいか分からないから、大学院へ進む。その次はどうしていいか分からないから博士課程へ・・・。
最近は、「自分は何をしていいかわからない」「自分は価値のない人間・・・」と鬱になり、休学する学生も少なからずいるとのこと・・・。
その就労支援をされている方は、次のように言います。
「自分見つめ、自分のたな卸しを大学生でやっていたら遅すぎます。小学校、中学校の段階から、自分の強み、自分の好きなこと、得意なことは何か、見つめ直し、磨き上げる機会を設けていかないと、自己肯定感が高まっていかないのです」
「学校にもキャリア教育が存在していますが、それは形だけのもの。就職するためのものに過ぎない。自分とは何か、自分の可能性を見つめ直す機会を設けているのでしょうか」
「学校が忙しいことは分かっています。だからこそ、〝キャリア教育コーディネーター〟が、各校に必要なんだと思うのです」
各校にスクールカウンセラーが居るように、子どもの生き方、夢や希望をともに寄り添って考え合える存在として〝キャリア教育コーディネーター〟を配置する。
私にはないこの発想に、とても共感しました。私流に言えば、キャリア教育自体が、「就職」をめあてにした文言に思えるので、「生き方探究コーディネーター」の方がしっくりするなと私は思います。
起業家教育的に言えば、各家庭において子どもと向き合い、その子の生き方を一緒に探究していく姿勢が求められます。しかし、現在、それがなかなかできない家庭事情があります。今の保護者の多くは忙しすぎる、ゆとりがない、子どもとなかなか向き合えない、という実情があるのです。
今の保護者の皆さんこそ、「生き方探究コーディネーター」が必要ではないかと思ったりもします。
私も秋から、金沢大学の学生を相手に授業を持つことになっています。今の若者事情を肌で感じながら、このキャリア教育への新しいアプローチを考えていきたいと思っています。
この取り組みは、多くの方の賛同者と協力者が要りそうです。今後も機会があるたびにこのブログで特集していきたいと思います。乞うご期待ください(^^)/
コメント