どうする部活の地域移譲・PTA任意への移行!?

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 久しぶりに午後2つの学校を訪問しました。一つは中学校、もう一つは小学校。

 まず中学校では、「部活の地域移譲」はなかなか進んでいないとのことでした。特に、チームによる運動部(例えば、野球、サッカー、バスケットボール など)では、指導者が学校の顧問と地域の指導者と方針が違えると、そこには生徒の意識の混乱しかありません。方針が統一されても、微妙なニュアンスのズレが、チームの意識を減退させることにつながるからです。

 「団体戦の多い部活は、地域移譲はなじまない。個人の取組の多い部活に焦点化して移譲を進めることを考えている」

という校長先生の談話に、ナルホドとうなづきました。

 しかし、〝部活が命〟という熱血教師にとっては、地域移譲は余計なお世話であり、〝部活はほどほどにして働き方改革優先〟という教師にとっては、地域移譲はまさによきチャンスとなります。

 教師の意識のズレが根深く存在するある中、なかなか地域移譲が進まない現状を文科省はどうとらえているのか、どう進めていくのか、注視していく必要があります。

 もう一つ、マンモス校になりつつある小学校の校長先生のある言葉が気になりました。

 「PTAの任意参加を確認するための委任状をとる動きが、にわかに広がりつつあることをご存じですか?」

 昨年度より「PTAの任意参加」をどう図っていくのか、どう進めていくのか、PTA単体ごとで悩みながら進めてきました。今年度に入り、いよいよある学校から「任意参加」を確認する用紙を配布し、参加希望する保護者が中心となって、スリム化したPTA活動を進めていく動きが出てきました。

 その背景には、❶保護者の多忙化 ❷役員の負担感 ❸PTA会費の負担感 などがあげられます。

 しかし、PTA活動への「不参加」の意向を示した保護者は、会費は納めない、役職の免除があるのに、PTA活動には参加できるという曖昧な不公平感が、「参加希望」の保護者の思いの中に渦巻いているのも事実・・・。

 学校にとって、PTAの存在意義はとても大きく、任意団体という「参加してもしなくてもいい」という面ばかりに焦点化することなく、「PTA活動の目的と意義」を明確に再確認した上で、取り組んでいくことが、一番大切ではないかと思います。

 「目の前の子どもたちのために何ができるのか」

 保護者の皆さんにお願いしたいのは、〝損得感情〟に支配されるのではなく、〝尊徳理性〟を中心に今一度PTA活動を見つめ直していただきたいということです。

 部活移譲、PTAの任意団体への意思表明の移行・・・学校現場はさらに多忙化を極めています。何かありましたら、松下教育研究所にお知らせください。お悩みに寄り添い、ともに考えて参ります。

 いつでもご遠慮なくご連絡くださいませ。

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