「千代女」を授業する!?①

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 明日から教育ウィークが始まります。白山市内の小学校では、一斉に「千代女の俳句づくり」に取り掛かります。毎年、この時期に俳句を書き、白山市内の小学生の中で特選や入選などの賞を決めたります。

 ところが、千代女とはどのような人物であったか。そこの追求はあまりされたことがないように思います。社会科の副読本『わたしたちの白山市』にほんの5~6行に紹介されているのみです。

 そこで、今日から3時間にわたって、〝千代女〟を扱った授業を4年生を対象にしていきますので、その記録をかいつまんで紹介したいと思います。せっかく非常勤講師をさせていただいているので、教材開発を兼ねて実践発表をこのブログを通して行っていきたいと思います。

 まず冒頭にある千代女の写真を示して、「この人、誰か知っている?」と問いかけました。

 「知っているよ、千代女や!」「俳句の人や」という声が2名の子から上がりました。さすが、毎年千代女の俳句を作ってるだけのことはあります。

 「先生、この人、枝権兵衛さんと比べて有名なの?」という声があがったので、みんなに問いかけました。

 「枝権兵衛さんと千代女とどっちが有名だと思う?」

 圧倒的に子どもたちは枝権兵衛の方が有名だと答えました。前の単元では枝権兵衛の授業をして、七か用水という金沢平野を潤す用水を命がけで全財産をかけて作ったという学習をしてきたので、自然な思考の流れだと思います。

 そこで、2枚の写真を見せました。一つは「千代女全国俳句大会」の表彰式の様子。もう一つは、「千代女全国少年少女俳句大会」の表彰式の様子。

 まずは「千代女全国俳句大会」について。全国って何県から俳句が集まるか、聞きました。子どもたちは知っている都道府県を適当に言っていましたが、北は北海道~沖縄まで、何と4,000句も毎年集まるんだよ、と伝えて、子どもたちはビックリ!それだけでなく、今年の俳句大会では、ブラジルからも作品が寄せられたことを知ると、さらに驚きの声があがりました。

 次に、「千代女少年少女全国俳句大会」について。先ほどの大会は大人向けでした。子ども対象の大会はどれだけ集まるか聞きました。「300」「500」と適当な数字が飛び交いましたが、ある子が「5000句」といったので、「おっ、万の位まで行くと思う?」と反応して、毎年20,000句を超える俳句が集まることを伝えました。

 さらに「この2万句の紙を重ねていくとどれくらいの高さになるか」、と重ねて問いかけました。実は2メートルもの高さになるほどたくさんの俳句が集まるんだよ!ということを伝えると、子どもたちは、興奮状態・・・。

 しかも、この全国大会、大人版は今年で第106回目、つまり大正6年からずっと続いていることになり、子ども版は51回目ということは、昭和47年から続けられていることになります。

 さきほどの問いに戻ります。「枝権兵衛と千代女、どっちが有名だと思う?」と聞いたところ、今度は、千代女の方の人数が多くなりました。ようやく、子どもたちの関心が千代女に集まってきたところで、学習課題を提示しました。

 <千代女ってどんな人物だったのかな?>

 千代女に興味・関心が集まってきているので、自然に子どもたちは次のような反応を示しました。

「きっとたくさん本を読んで勉強した人なんだと思うよ」「子どものころから俳句をたくさん作ってきた人じゃないかな」「俳句の良さをよく知っている人だよ」という予想が出てきたところでチャイムが鳴りました。

 子どもから松尾芭蕉という名前が出てきたので、松尾芭蕉の絵を提示して、俳句を日本に有名にしたのが松尾芭蕉であることも伝えた後、「この人ともどんなつながりがあったか、これから勉強しようね」と言って、授業を終えました。

 下の写真が、その時の板書の写真です。さあ、次はいよいよ千代女の人物像に迫ります。乞うご期待♫

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