発達障害のお子さんを持つ保護者の思い

この記事は約3分で読めます。

 

 昨晩、日本ペアレントトレーニング子育て支援協会が主催するZoom研修会に参加しました。6名の講話者の話を約15分ずつ、トータル90分の研修会でした。

 お隣の富山県在住の「ペアレンツトレーナー」の方が中心となって、富山だけでなく全国の方々とつながって、発達障害を持つ保護者の孤独感に寄り添い、お子さんの凸凹を受け入れ、子育てを苦しむのではなく、楽しんで継続できるようにと懸命に支援なさっています。

 先週ご縁があって、その富山県のペアレンツトレーナーの方と意気投合し、Zoom研修会に参加させていただきました。

 学校現場では、クラスの中に発達障害と思われるお子さんが、2~3名ないしは5~6名いるというのが、実感としてあります。そのお子さんへの対応がスムーズにいくようにするためには、そのお子さんへの理解や発達障害の基礎的な知識と対応力がないと、その子との関係づくりだけでなく、学級づくりも大変な状況になってしまいます。

 各校に特別支援コーディネーターが1~2名います。その先生の手腕次第で、その学校の特別支援教育の深まりと広がりは大きく左右されてしまいます。研修会は、毎年県単位や市単位で開かれてはいますが、小学校より中学校へいけばいくほど、教師による理解度に差が出ているな、というのが現状であると思います。

 昨晩の4名の保護者と2名の教育現場の先生の声をナマで聞いて、次のような言葉が心に残りました。紹介します。

「孤独な子育てから、ペアレンツトレーニング協会に参加して、〝自分の考えの変化〟と〝周りの変化〟を実感しました。」(小5と小2のお子さんを持つお母さん)

「わが子との衝突が多くなり、これはおかしいと思い、発達相談を受けた時に、我が子がADHDと診断されて、なぜかホッとしました。できないことを責めるのを止めて、我が子が本当に好きなことができる環境を整えることに転換することができました」(ADHDの中学生のお子さんを持つお母さん)

「吃音の子ども時代を過ごして感じたことは、次の5つです。 ①子どもの話に全集中すること ②子どもの気持ちを否定しないこと ③形だけほめるのでなく、感謝の気持ちを表すこと ④うまくいっても能力のせいにするのでなく、プロセスを評価すること ⑤他の子どもと比べないこと」(吃音の青年より)

子どもが〝ヘルプ〟の言える環境づくりが大切なんだなと、子育てをしながら痛感しました」(年長さんの自閉症児を持つお母さんより)

 以上のお母さんや発達障害児の経験を持つ若者の声が、実は特別支援教育へのアプローチのヒントが隠されていると私は思います。

 いよいよ来週から新学期が始まります。〝個別最適化〟というキーワードを主張している文科省。その個別最適に向かうためには、お子さん一人一人への「子ども理解」が土台にないと、絵に描いた餅に終わります。教師や親の〝子どもへのまなざし〟と日々の気づきの情報共有が、カギになると思います。一人一人の子どもの思いを読み取るまなざしを意識して、新学期を迎えたいものです。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました