掌にのらない子どもへの対応

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 小松市内の校長会のメンバーの方から,『船中八冊』の注文がありました。

 お二人の校長先生に渡しに行きました。どちらの学校も、校長室の中には写真にあるような九谷焼の作品が、ずらりとガラスケースの中にならべられていました。

 「なんでも鑑定団にだしたら、どれくらいの金額になるだろう…!?」

と思わず品のないことを考えてしまうほど、名品揃いでした。

 2校とも、不登校に悩んでおられたこと。そして、一つの学校は学年単級のために、人間関係が固定化してしまい、ジャイアン級の子どもの扱いに困っている…とのことでした。

 そのジャイアン級のお子さんは、すぐに手がでてしまうお子さんらしく、幼稚園時代からトラブルの絶えないお子さんのようです。親御さんの方も、毎回トラブルの苦情が届けられるために、「どうせうちの子ばかりが悪いんでしょ」という感覚になってしまい、親身になったわが子への指導に至らず、堂々巡りの状況が続いている、と嘆いておられました。

 こんな場合、拙著『船中八冊』の『子どものやる気を引き出す』を熟読されると、そこにヒントが隠されていることをお伝えしました。

 ① 児童理解ではなく、「子ども理解」をしないと、その子の本当の姿が見えないこと

 ② その子の悪いところはもういい加減分かり切っているから、その子の光る部分、輝く部分にスポットライトを当てること

 ③ 学校と家庭で、「今日の悪いことさがし」をやめて「今日の楽しいこと、がんばったことさがし」をすること

 ④ そのお子さんの輝いて活躍したところをすぐに電話でお伝えすること

このようなアドバイスをして、その学校を去りました。校長先生のお顔が少し和らいだ感じがしたので、ホッとしてその学校をあとにしました。

 校内研修の講師として呼んだくださるとも伺い、私としてはうれしい限りです。

 『船中八冊』が、じわじわと広まっている喜びを感じております。お求めいただいた校長先生、誠にありがとうございました。

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