昨日、七尾に住む大学時代の友人からメールがきました。
「ブログで、子どもの心のケアについて、発信してくれないか」と・・・。
確かに、そうだ!今の学校の喫緊の課題は、そこにある。教えてくれてありがとう!という思いで素人ながら、いろいろ調べてみました。すると、2011年の東日本大震災時での取組がかなりネットに掲載されておりました。一部、ユニセフからまとまったものを紹介いたします。
災害時に子どもたちの心のケアを行う、4つのポイントは次の通り。
- 1. 「安心感」を与える
- 2. 「日常」を取り戻すことを助ける
- 3. 被災地の映像を繰り返し見せない
- 4. 子どもは自ら回復する力があることを理解し、見守る
1 「安心感」を与える
・子どもと過ごす時間やスキンシップをできるだけ多くとる
・子どもの不安や心配な声に大人は耳を傾ける
・疑問や質問には簡潔に答える。「わからない、けれど、様子を見てみましょう」でもいい
・「大丈夫。○○ちゃんを助けるために、日本中の世界中のみんなが頑張ってくれているから」と声掛けする
・子どもの素直な思いや声をさえぎらずに吐き出させることが、大切
2 「日常」を取り戻すことを助ける
・可能な限り「普段の習慣」を保つ(食事、歯磨き、着替え、睡眠時間 など)
・「遊び」は子どもたちの大切な「日常」。家、避難所、テント、体育館、教室、広場など、「安全」が確保できれば、どんな場所でもいい。おもちゃや遊び道具として使えるものを用意し、子どもたちが苦しい状況を忘れられるよう、子どもたちの相手をする。
・子どもが安心して遊べるスペースを確保する
3 被災地の映像を繰り返し見させない
・できるだけ被災地の悲惨な映像を見せず、日ごろよく見ていた番組や楽しいDVDなどを見せる
4 子どもは自ら回復する力があることを理解し、見守る
災害を経験したり、被災地の映像を繰り返し見た子どもたちには、次のような様子が見られます。
- いつもよりも元気がない
- イライラしたり、興奮しやすくなる
- 日頃していた好きなことをしなくなる
- 災害の事ばかり気にしている
- 怖い夢を見る
- 眠れない
- ご飯やおやつを食べない
- 頭が痛い、おなかが痛いなどの体の不調が現れる
- 保育園や幼稚園、学校に行きたがらない
- お母さんやお父さんから離れたがらず、甘えん坊になる
子どもが一時的にこうした行動や様子を示すことは、いたって自然で正常なことです。むしろ、こうした行動や様子を一時的に示すことで、子どもは、自分を守ってくれる大事なおとなとの信頼関係や、自分の生活の安定を確認します。信頼できる身近なおとなに働きかけて、自らの心の状態を回復しようとしているのです。「安心感」を与え、「日常」を取り戻すためのヒントをうまく使いながら、見守ってください。
子どもが地震や避難の絵を描いたり、人や町が被災した場面の「ごっこ遊び」も、遊びを使って気持ちを整理したり表現したりするために必要なこと。子どもが自ら回復しようとしている過程なのです。やめさせたりせず、見守りましょう。
以上、ユニセフの資料の抜粋を紹介いたしました。今後も心のケアに有益な情報を掲載していくつもりです。ご覧いただき、何かの参考になれば幸いです。
能登半島の被災地の皆様の落ち着いた日々が、1日も早く戻ることを心より願っております。
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