地震後の子どもの心のケアについての第4弾。それは、保護者へのアドバイスや依頼についてです。
保護者のみなさんは、家庭生活の再建のため、様々な後始末や公的な窓口の手続きなどに忙殺されてしまいがちです。すると、子どもの繊細な心の動きや叫びに向き合えない状況になってしまうことが予想されます。
そこで、子どもの学校での気になる事実を伝えながら、次のような視点でお願いやアドバイスをするとよいのではないかと思います。
① 子どもへの温かい言葉がけの継続をお願いする
② 子どもとのコミュニケーションの場を大切にしてほしいと伝える
③ 子どもの不安や恐れを素直に受け止め、その感情のもとになる思いに耳を傾ける大切さを伝える
④ 自分がいることで親に迷惑をかけてしまっている、というような思いを抱かせないこと(子どもの思いや感情が言いづらくなってしまうため)
⑤ 家庭生活の安全確保と再建のために親は前向きにがんばってることを途中経過も含めて話すこと(子どもの安心感につながるため)
⑥ 家庭での子どもの反応で心配なことや不安なことがあれば、何なりと相談してほしいと伝える
⑦ 保護者だけで抱えることなく、専門家(臨床心理士やカウンセラー等)との相談もできることを伝える
特に、保護者の中には、孤独な環境であったり、精神的に追い詰められていたり、経済的にツライ立場であったりと、様々な事情を抱えている方もいらっしゃると思います。時には、学校が窓口となりながら、専門家の紹介をしつつ、保護者を勇気づけ励ましていくことが肝要かと思います。
そして、何より、先生お一人お一人のご家族の安定、ご自身の安定の確保が大切となります。教職員自身が一人の生身の人間であることの理解を忘れずに、ケアの大切さを勧めていくことが大切であることも付記しておきます。
コメント