保護者の言い分は「70%」の力で聴こう♫

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 私が校長時代の救世主・小野田正利さん(大阪大名誉教授)の『内外教育』1月12日号の一部をかいつまんで紹介します。保護者対応における大切なポイントが書かれてあったからです。

 〝保護者の言い分は、70%の力で聴くこと〟 

 これが大切なポイントです。どうしても、教師は真面目で誠実な方が多いため、真剣に全力で聞いてしまい、相手の言葉の圧力や態度に影響を受けすぎてしまって、問題の本質や主訴が何なのか、分からなく傾向がある、ためです。

 小野田氏は、次のように述べています。

「〝受け止める〟と〝受け入れる〟は別。保護者の気持ちを受け止めることは大事である。しかし、〝言いなり〟になることとは明らかに違う。〝受け止める〟ことと〝受け入れる=受け容れる〟ことは、実は正反対のスタンスである。」

 つまり、自分の気持ちを維持し、自由な思考を妨げられないことの大切さを伝えてくれています。

 保護者の要求が、「要望」なのか、「苦情」なのか、「無理難題」なのか、明確に仕分けし、それに冷静に「学校でできること」「できないこと」「今後一緒に考えていくこと」というふうに、分けて判断が出せることがベターです。しかし、現場は修羅場です。感情の激流の中で、圧倒されやすくなるのが現実です。

 私も渦中にいると、心情がついていけなくなり、正しい判断や冷静な判断ができなくなりました。そこで、必要なのは、冷静に判断できるスーパーバイザー的な存在が、学校に不可欠となります。

 なかなか市教委は、間に入ることまでしてくれません。そんな時間的な余裕もないですから。

 今後、スクールロイヤーの確立も含めて、「学校危機管理スーパーバイザーセンター」的な部署の設立が、緊急に必要になると思います。そして、保護者や学校の問題を、一旦その部署で預かり、解決の仲介役にあたることで、学校の疲弊感はかなり激減できるのではないかと思います。

 もちろん、弊所も微力ながら、お手伝いしたいと常に思って、スタンバイしております。

 とにかく、学校だけで抱え込まずに、外部へ相談し、ともに重い荷物を担いでもらうことが肝要かと思います。

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